シュリーマド・バーガヴァタム 1.17.30
節
patitaṁ pādayor vīraḥ
kṛpayā dīna-vatsalaḥ
śaraṇyo nāvadhīc chlokya
āha cedaṁ hasann iva
kṛpayā dīna-vatsalaḥ
śaraṇyo nāvadhīc chlokya
āha cedaṁ hasann iva
訳語
patitam—堕落した; pādayoḥ—足元に; vīraḥ—その英雄; kṛpayā—同情心から; dīna-vatsalaḥ—哀れな者に優しい; śaraṇyaḥ—服従した者を受け入れるにふさわしい者; na—~ではない; avadhīt—殺した; ślokyaḥ—うたわれるにふさわしい者; āha—言った; ca—もまた; idam—これ; hasan—微笑んでいる; iva—~のように。
翻訳
服従した者を受け入れ、歴史を通じてうたわれるにふさわしいマハーラージャ・パリークシットは、哀れな、また堕落したカリを殺さなかった。哀れな者に慈悲深い人物だった王は情け深く微笑んだ。
解説
普通のクシャトリヤでさえ、降参した敵は殺さないのですから、生まれつき心優しく、また哀れな者に優しいマハーラージャ・パリークシットが同じことをするのは当たり前です。パリークシット王は微笑んでいました。それは、偽装していたカリが下等な人間であることを露呈したからですが、また同時に、かつて自分が殺そうとした相手はその鋭い剣から逃れることができなかったのに、この哀れで下等なカリが実にタイミングよく服従したことを皮肉なことと感じていました。だからマハーラージャ・パリークシットの栄光と優しさはうたわれるにふさわしいのです。彼は心優しく、また哀れみ深い皇帝であり、敵であっても降参すれば受け入れる資質を備えていました。こうして、カリの権化は天の摂理によって救われたのでした。