シュリーマド・バーガヴァタム 1.19.6
節
yā vai lasac-chrī-tulasī-vimiśra-
kṛṣṇāṅghri-reṇv-abhyadhikāmbu-netrī
punāti lokān ubhayatra seśān
kas tāṁ na seveta mariṣyamāṇaḥ
kṛṣṇāṅghri-reṇv-abhyadhikāmbu-netrī
punāti lokān ubhayatra seśān
kas tāṁ na seveta mariṣyamāṇaḥ
訳語
yā—~であるその川; vai—いつも; lasat—~と共に浮かんでいる; śrī-tulasī—トゥラシーの葉; vimiśra—混ぜ合わされて; kṛṣṇa-aṅghri—主、シュリー・クリシュナの蓮華の御足; reṇu—埃; abhyadhika—吉兆な; ambu—水; netrī—~を運んでいるもの; punāti—神聖化する; lokān—惑星; ubhayatra—上下、あるいは内外の; sa-īśān—主シヴァと共に; kaḥ—ほかの誰か; tām—その川; na—~しない; seveta—崇拝する; mariṣyamāṇaḥ—いつ何時でも死ぬ者。
翻訳
その川(王が絶食のために座った川)は、主の蓮華の御足につく埃とトゥラシーの葉が混ざり合った最も吉兆な水を運んでいる。ゆえに、その水は三界の内も外も、さらには主シヴァやほかの神々でさえも浄化するのである。したがって、死ぬ定めにある者は誰でも、この川に保護を求めなくてはならない。
解説
マハーラージャ・パリークシットは、7日以内に死ぬという知らせを受け取った後、すぐに家庭生活から離れ、ヤムナー川の神聖な岸辺に向かいました。通説では王はガンジス川の岸辺に身を委ねたと言われていますが、シュリーラ・ジーヴァ・ゴースヴァーミーの見解では、その場所はヤムナー川だとされています。地理的状況を考慮すると、シュリーラ・ジーヴァ・ゴースヴァーミーの説のほうがより正確と考えられています。マハーラージャ・パリークシットは当時ハスティナープラに住み、それは現在のデリー付近であり、ヤムナー川はその都市の中を流れています。王は宮殿のすぐ前を流れるヤムナー川を選んだ、と考えるのが自然です。また川の神聖さに関して言えば、ヤムナー川はガンジス川よりも主クリシュナと直接に関係しています。主はこの世界で崇高な遊戯を始めたときから、ヤムナー川を神聖化しています。父ヴァスデーヴァがゴークラという安全な場所を求めて赤ん坊の主クリシュナを抱き、マトゥラー側からヤムナー川を渡ろうとしていたとき主は川の中に落ちましたが、その瞬間にヤムナー川は主の蓮華の御足の埃によって神聖な川となりました。この節で特に述べられているように、マハーラージャ・パリークシットは、主クリシュナの蓮華の御足の埃とトゥラシーの葉を含んで美しく流れるその川に身を委ねました。主クリシュナの蓮華の御足にはいつもトゥラシーの葉がついているため、主の蓮華の御足がガンジス川やヤムナー川の水と触れると、どちらもすぐに神聖化されるのです。しかし主は、ガンジス川よりもヤムナー川により多く触れました。シュリーラ・ジーヴァ・ゴースヴァーミーが『ヴァラーハ・プラーナ』の言葉を引用しているように、水そのものはガンジス川もヤムナー川も違いはありませんが、ガンジス川の水が100倍神聖化されると、それがヤムナー川と呼ばれる、と言われています。同じように、他の経典では、ヴィシュヌの御名を1,000回唱えることは、ラーマの御名を1回唱えることに等しく、主ラーマの御名を3回唱えることは、クリシュナの御名を1回唱えることに等しい、とされています。