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第42章
友愛関係
クリシュナの年齢、美しさ、ラッパ、横笛、法螺貝、そして彼の悦ばしい態度は全てクリシュナへの友愛を引き起こします。時として王子様のふりをしたり、至高人格神のように振る舞ってさえみたりと、クリシュナの冗談の才能は格別で、これがまた献身者がクリシュナへの友人愛を発達させる誘因となります。
学識のある学者たちがクリシュナの年齢を3つの期間に分類しました。5歳までをカウマーラ、6歳から10歳までをパウガンダ、そして11歳から15歳までをカイショーラと呼びます。カウマーラとパウガンダの時期、クリシュナは牛飼いの少年として過ごしました。クリシュナがゴークラに現れたカイショーラの時期、彼は牛飼いの少年として行動し、そして16歳の時、彼はカンサを殺しにマトゥラーへ行きました。
カウマーラの時期は母ヤショーダーと子供としての愛を交換するのにふさわしい時期です。『シュリーマド・バーガヴァタム』の第10編13章11節でシュカデーヴァ・ゴースヴァーミーがパリークシット王にこのように伝えました。
「親愛なる王よ、主クリシュナは至高の享楽者であり、ありとあらゆる種類の供儀の受益者ですが、それでも尚、友人たちと共に食事をしていました。これは当時、主が普通の少年としての遊戯を受け入れていたからです。ステッキと一緒に横笛を腕の下に持ち、右側にはラッパをベルトに着けていました。左手にはヨーグルトをかけた米を持ち、指に果物の王様であるピール(ベール・フルーツ)を持っていました。友人たちに囲まれて座っているとき、主クリシュナは蓮の花のうずまき、周りの友人たちは花びらのように見えました。彼らは仲間内で冗談を言い合って楽しんでいたので、天界の住人たちは感嘆し、ただその場面をじっと見つめていました」
「親愛なる王よ、主クリシュナは至高の享楽者であり、ありとあらゆる種類の供儀の受益者ですが、それでも尚、友人たちと共に食事をしていました。これは当時、主が普通の少年としての遊戯を受け入れていたからです。ステッキと一緒に横笛を腕の下に持ち、右側にはラッパをベルトに着けていました。左手にはヨーグルトをかけた米を持ち、指に果物の王様であるピール(ベール・フルーツ)を持っていました。友人たちに囲まれて座っているとき、主クリシュナは蓮の花のうずまき、周りの友人たちは花びらのように見えました。彼らは仲間内で冗談を言い合って楽しんでいたので、天界の住人たちは感嘆し、ただその場面をじっと見つめていました」
クリシュナのパウガンダの時期はさらに3つの期間に分けられます。すなわち、始め、中間、終わりです。パウガンダの始めの時期、唇は赤みを帯びてつやをたたえており、腹部はとてもほっそりして、首には法螺貝のような環がありました。ときどき、外部からの訪問者がクリシュナに会いにヴリンダーヴァナに戻って来るのですが、彼と再会すると、声高にこのように言うのです。
「親愛なるムクンダ、あなたの美しさはちょうどバニヤン樹の葉のように徐々に増しています!親愛なる蓮の目をしたお方よ、あなたの首には法螺貝のような環が徐々に現れています。そして月の光の輝きの中であなたの歯と頬は美しく並びたち、パドマラーガの宝石と競い合っています。あなたの体が美しく成長していくことは、あなたの友人たちに大きな喜びを与えていると私は確信しています」
「親愛なるムクンダ、あなたの美しさはちょうどバニヤン樹の葉のように徐々に増しています!親愛なる蓮の目をしたお方よ、あなたの首には法螺貝のような環が徐々に現れています。そして月の光の輝きの中であなたの歯と頬は美しく並びたち、パドマラーガの宝石と競い合っています。あなたの体が美しく成長していくことは、あなたの友人たちに大きな喜びを与えていると私は確信しています」
この時期、クリシュナはさまざまな種類の花の首飾りで飾られていました。そしてさまざまな種類の染料で染められた絹の衣装を身に着けていました。このような美しい装飾品はクリシュナにとっての飾りとみなされています。クリシュナは牛の世話をしに森に行くときに、この衣装を身に着けていました。ときどき彼はそこでいろいろな友人とレスリングをしたり、森の中でみんな一緒に踊ったりするのでした。これらはパウガンダの時期特有の活動の一部です。
クリシュナの牛飼いの友人たちは、クリシュナとの交際が幸せであるあまり、その超越的な感情を仲間内でこのように表現しました。
「親愛なるクリシュナ、あなたは美しいヴリンダーヴァナの至る所に散らばっている牛たちの世話で、常に忙しくしています。あなたは美しい花の首飾りをかけ、小さな法螺貝を持っていて、孔雀の羽をターバンに着け、黄色の絹の衣服を身に着けており、耳にはカルニカーラの飾りを着け、胸にはマリカーの花輪を着けています。あなたがまるで俳優のように、私たちと戦っているがごとく振る舞う時、あなたはとても美しく、私たちに無限の超越的な喜びを与えるのです」
「親愛なるクリシュナ、あなたは美しいヴリンダーヴァナの至る所に散らばっている牛たちの世話で、常に忙しくしています。あなたは美しい花の首飾りをかけ、小さな法螺貝を持っていて、孔雀の羽をターバンに着け、黄色の絹の衣服を身に着けており、耳にはカルニカーラの飾りを着け、胸にはマリカーの花輪を着けています。あなたがまるで俳優のように、私たちと戦っているがごとく振る舞う時、あなたはとても美しく、私たちに無限の超越的な喜びを与えるのです」
クリシュナがさらに成長してパウガンダ中期の年齢になったとき、彼の爪は細く鋭くなり、丸々とした頬は光沢を帯びて丸みを増します。ベルトの上の両側のウエストにはトリヴァリーというはっきりとした3本の折り重なった皮膚の線があります。
クリシュナの牛飼いの友人たちはクリシュナとの交際を非常に誇りに思っていました。その時期、クリシュナの鼻の先端は、胡麻の花の美しさを凌ぐほどでした。また彼の頬の光沢は真珠の輝きをも凌ぐほどでした。そして腰のくびれは非常に美しいものでした。この時期クリシュナはまるで稲妻のように光る絹の衣装を着ていました。彼の頭は金のレースで覆われた絹のターバンで飾られ、およそ142㎝の棒を手に持っているのでした。このようにきわめて美しいクリシュナの姿を見て、ある献身者は友人に向かって次のように語りました。
「親愛なる友よ、クリシュナを見て!上下を金の輪で留められた杖を手に持っている様子や、金に縁取られたターバンがとても美しい輝きを放っている。そしてクリシュナのドレスが、主の友だちに最高の超越的歓喜をもたらしているんだよ」
「親愛なる友よ、クリシュナを見て!上下を金の輪で留められた杖を手に持っている様子や、金に縁取られたターバンがとても美しい輝きを放っている。そしてクリシュナのドレスが、主の友だちに最高の超越的歓喜をもたらしているんだよ」
※ この時期に行われた特定のリーラは、バーンディーラ・ヴァナと呼ばれる森で展開されました。このバーンディーラ・ヴァナは、他の十一のヴァナ(森)とともに、現在もヴリンダーヴァナ地域に実在しており、ヴリンダーヴァナ全域を巡礼(パリクラマー)する献身者たちは、今日においてもこれらの森の美しさを知ることができます。
パウガンダの時期の終わりには、クリシュナの髪は腰のあたりにまで垂れ下がったり、それが乱れて広がったりしていることがあります。この時期、クリシュナの両肩は高く広くなり、顔は常にティラカの印で飾られています。彼の美しい髪が肩にかかっているとき、それは幸運の女神が彼を抱きしめているように見え、それを見た友人たちは大きな喜びを味わいます。スバラは一度クリシュナにこのように言いました。
「親愛なるケーシャヴァ、いつもは私はあなたよりも、またほかのどの友人よりも強いけれど、今日はあなたの丸いターバン、あなたの手の蓮の花、あなたの額のティラカの垂直の印、あなたのサフランの香りのするジャコウ、そしてあなたの美しい姿の全てが私を打ち負かします。それを考えると、このようなあなたの美しい姿が、ヴリンダーヴァナの若い少女たちの自尊心を全て打ち砕かないでいるとは、私にはとても考えられません。私がこれほどあなたの美しさに打ち負かされているのだから、生来単純で柔軟な者たちならば、どれほどの影響を受けることでしょう」
「親愛なるケーシャヴァ、いつもは私はあなたよりも、またほかのどの友人よりも強いけれど、今日はあなたの丸いターバン、あなたの手の蓮の花、あなたの額のティラカの垂直の印、あなたのサフランの香りのするジャコウ、そしてあなたの美しい姿の全てが私を打ち負かします。それを考えると、このようなあなたの美しい姿が、ヴリンダーヴァナの若い少女たちの自尊心を全て打ち砕かないでいるとは、私にはとても考えられません。私がこれほどあなたの美しさに打ち負かされているのだから、生来単純で柔軟な者たちならば、どれほどの影響を受けることでしょう」
この時期、クリシュナは友人たちの耳にささやきかけることを楽しんでいました。話題はちょうど彼らの前にいるゴーピーたちの美しさについてです。スバラは一度クリシュナにこのように言いました。
「親愛なるクリシュナ、あなたは非常にずる賢い人です。あなたには他人の考えが分かります。だから私はこのようにささやいているのです。ここにいる最も美しい5人のゴーピーたちはあなたの衣装に魅了されている、と。そしてキューピッドが彼女たちにあなたを征服するという任務を課したのだ、と私は信じています」
言い換えると、クリシュナは全宇宙の征服者なのですが、ゴーピーたちの美しさはクリシュナを征服することが可能だったということです。
「親愛なるクリシュナ、あなたは非常にずる賢い人です。あなたには他人の考えが分かります。だから私はこのようにささやいているのです。ここにいる最も美しい5人のゴーピーたちはあなたの衣装に魅了されている、と。そしてキューピッドが彼女たちにあなたを征服するという任務を課したのだ、と私は信じています」
言い換えると、クリシュナは全宇宙の征服者なのですが、ゴーピーたちの美しさはクリシュナを征服することが可能だったということです。
カイショーラ期の兆候についてはすでに説明しましたが、一般的に献身者はこの時期のクリシュナを最も賞賛します。ラーダーラーニーと一緒にいるクリシュナは、キショーラ・キショーリーとして崇拝されています。クリシュナは最古の人格存在であり、無数の異なる姿を持っているにもかかわらず、年老いることがなく、その本来の姿は常に若々しいままです。クルクシェートラの戦場の絵から、クリシュナは息子や孫、ひ孫がいる年齢であったにも関かかわらず、とても若々しい姿をしていたことがわかります。クリシュナの友人である牛飼いの少年たちはあるときこのように言いました。
「親愛なるクリシュナよ、あなたは御自身をそんなに多くの装飾品で飾る必要はありません。あなたの超越的なお姿はどんな装飾も必要ないほど美しいのです」
この年齢期には、クリシュナが早朝に横笛を響かせはじめると、友人たちは皆すぐに、ただ一緒に牧草地に行くためだけに、寝床から飛び起きました。あるとき友人のひとりが言いました。
「愛しの友よ、ゴーヴァルダナの丘の向こうからクリシュナの横笛の音が聞こえてくるので、ヤムナー川のほとりに主を探しに行かなくてもいいということがわかります」
「親愛なるクリシュナよ、あなたは御自身をそんなに多くの装飾品で飾る必要はありません。あなたの超越的なお姿はどんな装飾も必要ないほど美しいのです」
この年齢期には、クリシュナが早朝に横笛を響かせはじめると、友人たちは皆すぐに、ただ一緒に牧草地に行くためだけに、寝床から飛び起きました。あるとき友人のひとりが言いました。
「愛しの友よ、ゴーヴァルダナの丘の向こうからクリシュナの横笛の音が聞こえてくるので、ヤムナー川のほとりに主を探しに行かなくてもいいということがわかります」
主シヴァの妻であるパールヴァティーは夫にこう言いました。
「愛しのパンチャムカ(5つのお顔を持つ方)よ、パーンダヴァたちを見てください。パーンチャジャニヤという名のクリシュナの法螺貝の音を聴くや否や、彼らは強靭さを取り戻し、その姿はまるでライオンのようです」
「愛しのパンチャムカ(5つのお顔を持つ方)よ、パーンダヴァたちを見てください。パーンチャジャニヤという名のクリシュナの法螺貝の音を聴くや否や、彼らは強靭さを取り戻し、その姿はまるでライオンのようです」
この年齢期のあるとき、クリシュナはただ友人を楽しませるために、ラーダーラーニーをまねて着飾ったことがあります。彼女に似せて金色のイアリングをつけ、また黒っぽいお姿であることから、ラーダーラーニーと同じくらい色白になるまで、体中にサフランを塗りました。この服装を見てクリシュナの友人スバラはとても驚きました。
クリシュナは親密な友人たちと戦いやレスリングをして遊び、時にはボールやチェスで遊びました。また互いを肩に乗せて運ぶこともあれば、自分がいかに上手に木の枝を使いこなすことができるかを見せ合いました。そして牛飼いの友人たちは一緒に寝椅子やブランコに座ったり、ベッドに横になったり、冗談を言い合ったり、プールで泳いだりしてクリシュナを喜ばせました。これらの活動は全て、アヌバーヴァと呼ばれます。クリシュナの友人全員がクリシュナと一緒に過ごそうと集まると、いつもこのような遊びがすぐに始まり、特によく一緒に踊ったものでした。レスリングに関しては、あるとき友人がクリシュナにこう尋ねました。
「親愛なる友よ、ああ、悪魔アガを殺した者よ、あなたはとても誇らしげに友達の間を練り歩いて自分が剛腕なことを見せつけようとしているみたいだ。君は僕に嫉妬しているのかい?レスリングで僕を打ち負かすことはできないよ。君が自分に勝ち目がないからって、長い間ぼんやりと座っていたことも、僕はわかってるよ」
「親愛なる友よ、ああ、悪魔アガを殺した者よ、あなたはとても誇らしげに友達の間を練り歩いて自分が剛腕なことを見せつけようとしているみたいだ。君は僕に嫉妬しているのかい?レスリングで僕を打ち負かすことはできないよ。君が自分に勝ち目がないからって、長い間ぼんやりと座っていたことも、僕はわかってるよ」
クリシュナの友人は皆、どんな冒険をしてもクリシュナが必ず助けて勝利に導いてくれると信じていたので、とても大胆で、困難を恐れませんでした。彼らはよく一緒に座って何をすべきか助言し合い、互いに仕え合うよう勧めることもありました。ビンロウの実を与え合ったり、顔をティラカで飾り、白檀を体に塗り合ったりすることもありました。ときどきふざけあって顔におかしな装飾をしたりもしました。もうひとつ、友人たちの関心事は、クリシュナをやっつけて困らせることでした。彼らはそれぞれに主の服を奪おうと引っ張ったり、手から花を奪ったりしました。ある者が別の者に、主の御体の飾りつけをさせようとして失敗することもありました。彼らはいつも喧嘩腰で、レスリングで決着をつけようと挑戦を挑むこともありました。これらがクリシュナと友人たちの主な活動の一部です。
他にクリシュナの友人たちがしていた重要な遊戯は、ゴーピーたちへの、そして彼女たちからの使者として仕えたことです。彼らはゴーピーたちをクリシュナに紹介し、クリシュナを宣伝してまわりました。ゴーピーたちとクリシュナの間に仲違いがあったとき、友人たちはクリシュナがいる前ではクリシュナの味方になりました。しかし、クリシュナがいないときにはゴーピーたちの味方になりました。こうしてある時は一方の味方をし、またある時はもう一方の味方をし、たいしたことではないにもかかわらず、耳元でささやくように個人的に話をしました。
クリシュナの召使は時に花を集めたり、主の御体を装飾品で飾り、主の前で踊り、唄い、牛を率いるのを助け、主の御体をマッサージし、花の首飾りを作り、主を扇ぎました。これらがクリシュナの召使の主な仕事でした。クリシュナの友人らと召使らが協力して主に仕えており、これら全ての活動がアヌバーヴァとして知られています。
クリシュナがカーリヤ・ナーガを懲らしめた後にヤムナー川から上がったとき、シュリーダーマーは主を一番に抱きしめようとしたのですが、主に対する尊敬の念のあまり、腕を上げることができませんでした。
クリシュナが横笛を吹くとき、その波動はまるでスヴァーティー星座の中で空の雲がうなっているかのようでした。ヴェーダ天文学の計算では、スヴァーティー星が顕われている期間に雨が降ると、海の上に降る全ての雨が真珠を産み出し、ヘビの上に降った雨が宝石を生み出すとされています。同様にクリシュナの横笛がスヴァーティー星のもと雷雲のようにうなるとき、シュリーダーマーの体の表面に表れた汗は、まるで真珠のように見えました。
クリシュナとスバラが抱擁し合ったとき、シュリーマティー・ラーダーラーニーは軽く嫉妬しましたが、その高ぶった感情を隠してこのように言いました。
「親愛なるスバラよ、あなたはとても幸運です。目上の者が目の前にいるにもかかわらず、あなたとクリシュナはためらうことなく互いの肩を抱きあいました。あなたは前世でたくさんの苦行を成し遂げたにちがいありません」
つまり、ラーダーラーニーは自分の腕をクリシュナの肩に乗せることはよくしていたものの、スバラがしたように、目上の人がいる前では自由にそのようなことはできなかったということです。それゆえ、ラーダーラーニーは彼の幸運を讃えたのです。
「親愛なるスバラよ、あなたはとても幸運です。目上の者が目の前にいるにもかかわらず、あなたとクリシュナはためらうことなく互いの肩を抱きあいました。あなたは前世でたくさんの苦行を成し遂げたにちがいありません」
つまり、ラーダーラーニーは自分の腕をクリシュナの肩に乗せることはよくしていたものの、スバラがしたように、目上の人がいる前では自由にそのようなことはできなかったということです。それゆえ、ラーダーラーニーは彼の幸運を讃えたのです。
クリシュナがカーリヤの湖に入られたとき、クリシュナの友人たちは不安のあまり身体の色を失い、皆が恐ろしい音をたてて喉を鳴らしました。その時、意識を失ったように全員が地面に倒れました。同じように、山火事が起ったとき、クリシュナの友人たちは全員、自分自身のことは顧みずに、クリシュナを炎から守るように至る所からクリシュナを囲みました。思慮深い詩人たちは、友人たちのクリシュナに対するふるまいを「ヴィヤビチャーリー」だと説明しています。ヴィヤビチャーリーというクリシュナへの恍惚愛には、狂気、抜け目のなさ、恐れ、怠惰、歓喜、誇り、目眩い、瞑想状態、病気、忘れっぽさ、屈従などがあります。これらはクリシュナに対するヴィヤビチャーリーの恍惚愛の段階によく見られる兆候の一部です。
クリシュナと友人たちとのやりとりに、尊敬の念が全く見られず、全員が互いを対等に扱う場合、そのような恍惚愛の友情関係はスターイーと呼ばれます。クリシュナと信頼できる友人関係にあるとき、その人は魅了、愛情、親近感と愛着などの兆候を示します。スターイーの一例はアルジュナがアクルーラに語りかけたときに示されました。
「親愛なるガーンディニーの息子よ、彼に会い、抱きしめることができるのはいつになるか、クリシュナに聞いてください」
「親愛なるガーンディニーの息子よ、彼に会い、抱きしめることができるのはいつになるか、クリシュナに聞いてください」
クリシュナの卓越性を完全に知っていながら、畏敬の念を全く持たずに友人としてふるまう段階を愛情と呼びます。以下はこの愛情の明確な例です。あるとき主シヴァを筆頭とする神々らがクリシュナに尊敬の祈りを捧げ、主の栄えある富を讃えていたときのことです。そのときアルジュナ※は主の肩に手を置いて主の前に立ち、主の孔雀の羽の埃を払いのけました。
* ヴリンダーヴァナ在住のこのアルジュナは、『バガヴァッド・ギーター』の聞き手であるアルジュナとは同一人物ではありません。
パーンダヴァたちがドゥルヨーダナに追放され、森に潜んでいたとき、誰も彼らの居場所を追跡することができませんでした。そのとき偉大な聖者ナーラダが主クリシュナに会い、以下のように言いました。
「親愛なるムクンダよ、あなたは至高人格神、全能のお方ではありますが、あなたが友達でありながら、パーンダヴァたちは世界の王国の支配権を失いました。さらに、今は人知れず森に住んでいます。彼らは普通の人夫として誰かの家で働くこともあります。これらの状況は、物質的にはとても不運な状態であるように見えますが、素晴らしいことに、パーンダヴァたちはこのような逆境にあっても、あなたへの信念と愛情を失っていません。いつもあなたのことを想い、恍惚とした友情からあなたの名前を唱えています」
「親愛なるムクンダよ、あなたは至高人格神、全能のお方ではありますが、あなたが友達でありながら、パーンダヴァたちは世界の王国の支配権を失いました。さらに、今は人知れず森に住んでいます。彼らは普通の人夫として誰かの家で働くこともあります。これらの状況は、物質的にはとても不運な状態であるように見えますが、素晴らしいことに、パーンダヴァたちはこのような逆境にあっても、あなたへの信念と愛情を失っていません。いつもあなたのことを想い、恍惚とした友情からあなたの名前を唱えています」
クリシュナへの真剣な愛情を示すもうひとつの例が『シュリーマド・バーガヴァタム』(第10編15章18節)にあります。牧草地でクリシュナが少し疲れを感じ、休もうと思い地面に横になりました。そのとき一緒にいた多くの牛飼いの少年が深い愛情から、クリシュナがよく眠れるように、ふさわしい歌を歌い始めました。
クリシュナとアルジュナがクルクシェートラの戦場で見せた友情の素晴らしい例があります。戦争中、ドローナーチャーリャの息子アシュヴァッターマーが不作法にクリシュナを攻撃しました。戦士たる者は、敵の戦車の御者を攻撃するべきではないという規則が広く知られていたにもかかわらずです。アシュヴァッターマーは、クリシュナがただアルジュナの御者として振舞っていたにもかかわらず、クリシュナの体をためらうことなく攻撃し、あらゆる方法で凶悪な振る舞いをしました。アシュヴァッターマーがクリシュナを負傷させるためにさまざまな弓矢を放っているのを目撃し、アルジュナは直ちにクリシュナの前に立って主を矢から守りました。アルジュナはこうした状況下で、弓で負傷しているにもかかわらず、クリシュナへの恍惚愛を感じていました。アルジュナにとって弓矢は花のシャワーのようにすら感じられました。
他にもクリシュナへの友愛の例があります。あるときヴリシャバという名の牛飼いの少年が、クリシュナに捧げる花輪を作るため、森で花を集めていたときのことです。太陽が天頂に達し、日光が焦げ付くように暑かったにもかかわらず、ヴリシャバは日光を月光のように感じていました。これが主への超越的愛情奉仕に従事する方法です。献身者がたいへんな困難に陥ったとき、前述のパーンダヴァたちのように、悲惨な状況も全て、主に奉仕するための大きな機会であると感じられるのです。
クリシュナに対するアルジュナの友情のもうひとつの例をナーラダが言い表しました。クリシュナに語って曰く、「アルジュナが弓矢の稽古をしていたとき、彼はあなたに何日も会えませんでした。ですがあなたがそこに到着したとき、彼は稽古を全てやめて、すぐにあなたを抱きしめました」
このことは、アルジュナが戦術を学んでいる最中であったにもかかわらず、一瞬でさえクリシュナのことを忘れなかったことを意味しており、クリシュナに会う機会が訪れるや否や、アルジュナはすぐに主を抱きしめました。
このことは、アルジュナが戦術を学んでいる最中であったにもかかわらず、一瞬でさえクリシュナのことを忘れなかったことを意味しており、クリシュナに会う機会が訪れるや否や、アルジュナはすぐに主を抱きしめました。
あるクリシュナの召使パトリーが、主にこのように言いました。
「親愛なる主よ、あなたは悪魔アガースラの食欲から牛飼いの少年たちを守り、また彼らを蛇のカーリヤの毒から守りました。そしてまた荒れ狂う森の火事から守りました。ですが私は、あなたとの別離に苦しんでいます。それはアガースラの食欲、カーリヤの湖の毒、森の火事の熱よりも耐え難い苦痛です。なぜあなたは別離の苦しみから私を救ってくださらないのでしょう」
またほかの友人がクリシュナに言いました。
「親愛なるカンサの敵よ、あなたが私たちを残して去ってから、別離による熱が驚くほどひどくなりました。あなたがバーンディーラヴァナのバーヌ・タナヤー(ラーダーラーニー)として知られる川の波で涼み、英気を養っていることがわかると、この熱はもっと深刻になります」
これはクリシュナがラーダーラーニーと一緒にいるときに、スバラを筆頭とする牛飼いの少年たちが深い別離の情を持ち、彼らにとってはそれが耐え難いほどのものであったということを意味します。
「親愛なる主よ、あなたは悪魔アガースラの食欲から牛飼いの少年たちを守り、また彼らを蛇のカーリヤの毒から守りました。そしてまた荒れ狂う森の火事から守りました。ですが私は、あなたとの別離に苦しんでいます。それはアガースラの食欲、カーリヤの湖の毒、森の火事の熱よりも耐え難い苦痛です。なぜあなたは別離の苦しみから私を救ってくださらないのでしょう」
またほかの友人がクリシュナに言いました。
「親愛なるカンサの敵よ、あなたが私たちを残して去ってから、別離による熱が驚くほどひどくなりました。あなたがバーンディーラヴァナのバーヌ・タナヤー(ラーダーラーニー)として知られる川の波で涼み、英気を養っていることがわかると、この熱はもっと深刻になります」
これはクリシュナがラーダーラーニーと一緒にいるときに、スバラを筆頭とする牛飼いの少年たちが深い別離の情を持ち、彼らにとってはそれが耐え難いほどのものであったということを意味します。
別のクリシュナの友人はこう言っています。
「親愛なるクリシュナ、アガースラを殺したお方よ、あなたがマトゥラーにてカンサを殺すためにヴリンダーヴァナを去ったとき、牛飼いの少年は全員、4つのブータ(土、水、火、空間の要素)を失いました。そして5番目の要素である空気のみが急速に鼻の中で流れていました」
クリシュナがカンサを殺すためにマトゥラーに行ったとき、牛飼いの少年たちは全員、別離にとても苦しみ、死んだも同然になりました。人が死ぬときにはブータという5要素を失って、体はもとの5要素と再び混ざります。この事例では土、水、火、エーテルの4要素はすでに失われ、残った空気の要素だけが顕著となり、鼻腔を激しく流れていました。つまりクリシュナがヴリンダーヴァナを去ったとき、牛飼いの少年たちは、主がカンサと戦うことでどうなってしまうのかといつも心配していたということです。
「親愛なるクリシュナ、アガースラを殺したお方よ、あなたがマトゥラーにてカンサを殺すためにヴリンダーヴァナを去ったとき、牛飼いの少年は全員、4つのブータ(土、水、火、空間の要素)を失いました。そして5番目の要素である空気のみが急速に鼻の中で流れていました」
クリシュナがカンサを殺すためにマトゥラーに行ったとき、牛飼いの少年たちは全員、別離にとても苦しみ、死んだも同然になりました。人が死ぬときにはブータという5要素を失って、体はもとの5要素と再び混ざります。この事例では土、水、火、エーテルの4要素はすでに失われ、残った空気の要素だけが顕著となり、鼻腔を激しく流れていました。つまりクリシュナがヴリンダーヴァナを去ったとき、牛飼いの少年たちは、主がカンサと戦うことでどうなってしまうのかといつも心配していたということです。
また別の友人はクリシュナに次のように告げたことがありました。
「あなたの友達の内のひとりがあなたとの別離を強く感じたとき、彼の蓮華の目は涙に覆われたため、雄蜂である睡魔は彼の目に入るのをやめて、その場から去っていきました」
蓮華があると黒色の雄蜂は花の中へ飛び入り蜜を吸います。クリシュナの友人の目は蓮華に喩えられ、雄蜂に喩えられた睡魔は涙で溢れたその目に飛び入り、蜜を吸うことができなかったため、その場を去っていったのです。言い換えるなら、悲しみのあまり彼の目は涙で溢れ、眠ることができなかったのです。これはクリシュナとの別離で、眠れず一夜を明かす例です。
「あなたの友達の内のひとりがあなたとの別離を強く感じたとき、彼の蓮華の目は涙に覆われたため、雄蜂である睡魔は彼の目に入るのをやめて、その場から去っていきました」
蓮華があると黒色の雄蜂は花の中へ飛び入り蜜を吸います。クリシュナの友人の目は蓮華に喩えられ、雄蜂に喩えられた睡魔は涙で溢れたその目に飛び入り、蜜を吸うことができなかったため、その場を去っていったのです。言い換えるなら、悲しみのあまり彼の目は涙で溢れ、眠ることができなかったのです。これはクリシュナとの別離で、眠れず一夜を明かす例です。
次の言明で無力さの一例があげられています。
「ヴリンダーヴァナからマトゥラーへクリシュナが旅立ってしまったことにより、クリシュナの最愛の牛飼いの少年たちは、まるで自分の心に穴が開いてすっかり軽くなってしまったように感じました。彼らはまるで綿の欠片のようで、空気より軽く、保護してくれるものもない状態で空中に浮いていました」
言い換えるなら、牛飼いの少年たちの心はクリシュナとの別離によって、ほぼ空っぽになってしまったのです。クリシュナがマトゥラーに行ったとき、牛飼いの少年たちが焦りや苛立ちを見せた例もあります。別離の悲しさのあまり、少年たちはみな牛飼いの仕事を忘れ、放牧地で歌っていた美しい旋律の歌を全て忘れようとしました。最後には、彼らはクリシュナから離れてしまっては生きていたくないと、生きる気力を失ってしまったのです。
「ヴリンダーヴァナからマトゥラーへクリシュナが旅立ってしまったことにより、クリシュナの最愛の牛飼いの少年たちは、まるで自分の心に穴が開いてすっかり軽くなってしまったように感じました。彼らはまるで綿の欠片のようで、空気より軽く、保護してくれるものもない状態で空中に浮いていました」
言い換えるなら、牛飼いの少年たちの心はクリシュナとの別離によって、ほぼ空っぽになってしまったのです。クリシュナがマトゥラーに行ったとき、牛飼いの少年たちが焦りや苛立ちを見せた例もあります。別離の悲しさのあまり、少年たちはみな牛飼いの仕事を忘れ、放牧地で歌っていた美しい旋律の歌を全て忘れようとしました。最後には、彼らはクリシュナから離れてしまっては生きていたくないと、生きる気力を失ってしまったのです。
クリシュナがマトゥラーにいたとき、クリシュナの友人のひとりは彼に牛飼いの少年たちがまるで丘の上にある枯れた木のようになっていると告げました。これは無気力になってしまった一例です。枯れた木は裸同然で細く、虚弱で実も花も咲かせていません。ヴリンダーヴァナで暮らしている牛飼いの少年はみな丘の上にある木のようにしんと静まり返っていることをクリシュナに告げました。少年たちはクリシュナとの別離から、時に病気になったように感じ、あまりの失望感からヤムナー川の土手を放浪していました。
クリシュナとの別離によって、狂気的状態になる例もあります。クリシュナがヴリンダーヴァナから離れていったとき、牛飼いの少年たちは当惑しました。そして全ての活動をやめてしまい、気が狂ったようになって、日常するべきことを全て、忘れてしまいました。彼らは時に地面に横たわったり、ほこりの中で転がったり、笑ったり、慌ただしく走ったりしました。このような兆候から、彼らは狂人のように見えました。ある友達はクリシュナを批判して次のように告げました。
「親愛なる主よ、あなたはカンサを殺してマトゥラーの王になられました。それは私たちにとって大きな吉報です。しかしヴリンダーヴァナでは全ての住民があなたの留守を悲しみ、果てしなく泣き続け、盲目になってしまいました。彼らは不安しか感じられず、あなたがマトゥラーの王になられても、全く元気付けられません」
「親愛なる主よ、あなたはカンサを殺してマトゥラーの王になられました。それは私たちにとって大きな吉報です。しかしヴリンダーヴァナでは全ての住民があなたの留守を悲しみ、果てしなく泣き続け、盲目になってしまいました。彼らは不安しか感じられず、あなたがマトゥラーの王になられても、全く元気付けられません」
時として、クリシュナとの別離で死の兆候さえ現れます。クリシュナは一度次のように告げられました。
「最愛なるカンサの敵よ、あなたとの別離で、牛飼いの少年たちは苦しみのあまり、谷に横たわり、わずかしか息をしていません。彼らの痛ましい状態に同情して、森の友である鹿は涙を流しています」
「最愛なるカンサの敵よ、あなたとの別離で、牛飼いの少年たちは苦しみのあまり、谷に横たわり、わずかしか息をしていません。彼らの痛ましい状態に同情して、森の友である鹿は涙を流しています」
『スカンダ・プラーナ』のマトゥラー・カンダの章には牛飼いの少年たちに囲まれ、常に牛や子牛の世話をしているクリシュナとバララーマが描かれています。クリシュナとアルジュナはドルパダ・ナガラにある陶工の店で会ったとき、身体の特徴があまりにも似ていることから親密な友情を築きました。これは体形が似ていることから惹かれ合い、築かれた友情の一例です。
『シュリーマド・バーガヴァタム』(第10編71章27節)でクリシュナがインドラプラスタの街に着いたとき、ビーマは嬉しさのあまり、目には涙が溢れ、笑顔を浮かべながら、即座に母方の従兄弟を抱擁したと書かれています。弟のナクラとサハデーヴァ、そしてアルジュナも彼に続きました。彼らは全員クリシュナを見て圧倒され、完全に満足して主を抱擁しました。主はアチュタ(完全無欠な者)とも知られています。ヴリンダーヴァナの牛飼いの少年たちについても同じように描かれています。クルクシェートラの戦場にいたクリシュナを牛飼いの少年たちは耳飾りを飾り付けて会いに行きました。大喜びのあまり彼らは両腕を広げ、古くからの友人であるクリシュナを抱きしめました。これらはクリシュナとの友情から味わえる完全な満足感を表しています。
『シュリーマド・バーガヴァタム』(第10編12章12節)では厳しい苦行や禁欲に堪え、ヨガの禁戒・勧戒を守った神秘主義の苦行者であっても、クリシュナの蓮華の御足の埃を得ることすら難しいと書かれています。しかし同じ人格神であるクリシュナをヴリンダーヴァナの住民は簡単に目にすることができるのです。このように、ヴリンダーヴァナに暮らす献身者たちの得ている幸運は、他とは比べ物にならないものなのです。牛飼いの少年とクリシュナの友人関係は、ほとんど恋愛関係における恍惚感に近い、特有の精神的恍惚です。クリシュナと牛飼いの少年たちとの間の愛情溢れる友情は、とても説明することができません。ルーパ・ゴースヴァーミーなどの偉大な献身者は、クリシュナと牛飼いの男友達の間の想像も及ばないほどの感情に驚きを表現しています。
このようにクリシュナと彼の信頼できる友人たちが交わす特有の恍惚愛は、さらに親子愛、そしてそこから恋愛関係へと発逹します。恋愛関係は主クリシュナと献身者の間で感じられる最高の味わい、または円熟した恍惚愛です。