バガヴァッド・ギーター あるがままの詩 15.2

adhaś cordhvaṁ prasṛtās tasya śākhā
guṇa-pravṛddhā viṣaya-pravālāḥ
adhaś ca mūlāny anusantatāni
karmānubandhīni manuṣya-loke

訳語

翻訳

上下に広がる枝々は物質自然の三様式から養分を得る。
無数の小枝は感覚の対象である。
この木には下方に伸びる根もあり
その根は人間社会の果報的活動に結びついている。

解説

 ここでは、バニヤン樹についてのさらなる説明がされている。この木の枝はあらゆる方向に広がっていて、低い枝には人間、動物、馬、牛、犬、猫などさまざまな生命体が、高いところには神々やガンダルヴァなど高い生命体がいる。木が水から養分を得るように、この木は物質自然の三様式から養分を得ている。水不足で不毛になっている土地もあれば緑が生い茂る土地もあるのと同じように、物質自然のある特定の様式がほかより豊かな場所には、そこに適した種類の生命体が現れる。
 この木の小枝は感覚の対象としてとらえられている。自然のそれぞれの様式を育むことによってさまざまな感覚器官が発達し、その感覚によって私たちは対象となるものを味わっている。枝の先端は耳、鼻、目などの感覚器官であり、さまざまな対象物を楽しもうとしている。小枝は音、姿、触感というような感覚の対象である。細かく分かれて伸びた根は執着や嫌悪感で、これはさまざまな苦しみや快楽から生まれた副産物である。敬虔さや不敬虔さといった傾向は、あらゆる方向に伸び広がった細かい根から生じると考えられている。本物の根はブラフマローカから伸びていて、それ以外の根は人間の惑星系から伸びている。高位惑星で徳の高い活動の結果を楽しんだのち、人はこの地上に下りて来て、また新しいカルマすなわち昇進するための果報的な活動をする。この人間の住む惑星が活動の場であるとされている。