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Dual Language

第24章

シュリー・クリシュナの人格(2)

 シュリーラ・ルーパ・ゴースヴァーミーは、これまでクリシュナのさまざまな富について記述してきました。これから師は、装飾性、愉快さ、愛らしさ、信頼性、着実さ、支配力などの、主が持っている超越的な美と性質についてさらに記述を続けます。主が細かく気を配って衣装を召されることと、主が寛大な人柄であることも述べられています。これらの点は一般に偉大な人々の持つ性質であるとされています。

装飾性

 不幸な人々に対する慈悲心、力強さ、優位性、騎士道精神、熱意、熟練、誠実さ、これらの性質で飾られている人は偉大な人物と言われています。これらの性質が主を装飾していることは、主のゴーヴァルダナ・リーラーの中で示されています。これまでにも述べたように、そのときヴリンダーヴァナ全域はインドラが送った雨雲のために大混乱に陥れられていました。最初クリシュナは、「インドラの天界の王国を滅ぼして、インドラのこの復讐の報復をしてやろう」と考えていらっしゃいましたが、主は天界の王インドラが取るに足らない存在であることを思って考えを変え、インドラに対して憐れみの情を抱かれました。クリシュナの激怒に耐えられる者はいません。ですから主はインドラに対して報復措置を取る代わりに、ヴリンダーヴァナの友人たちを保護するためにゴーヴァルダナの丘を持ち上げました。このようにして主はヴリンダーヴァナの人々に同情を寄せられたのでした。

快活さ

 いつも幸福で微笑みながら話す人は、快活な人であると言われます。主クリシュナがこの快活さの性質を持つことは、主が王カンサの供儀祭場に現れたときに示されています。蓮華の目をしたお方クリシュナは、レスラーたちに対して礼を欠くことなく、レスラーたちの中に入って行きました。しかし主が断固たる決意の目で彼らを一瞥すると、レスラーたちは巨象に襲われた木のような気分でした。彼らに話しかけている間でさえ、主は微笑んでいました。このような態度で主は格闘台に雄々しく立っておられました。

愛らしさ

 優しく感じの良い魅力的な人柄を持つ人は、愛らしい人と言われます。クリシュナが愛らしさを持っていることは『シュリーマド・バーガヴァタム』に次のように記述されています。「ヤムナー川のほとりで、ある日クリシュナはシュリーマティー・ラーダーラーニーを待ちながらカダンバの花輪を作っていました。しばらく後、シュリーマティー・ラーダーラーニーが現れると、ムラの敵であるお方ムラーリ(クリシュナ)はとても優しくラーダーラーニーをご覧になりました」

信頼性

信頼性
 どのような状況でも頼れる人は信頼できる人と言われます。悪魔でさえクリシュナが信頼できるお方であることに頼っていました。このことに関して、シュリーラ・ルーパ・ゴースヴァーミーは次のように説明しています。悪魔たちはクリシュナが正当な理由なしに攻撃することはないと確信していました。ですから彼らは安心していられたのです。悪魔たちはそのような確信を持っていたために、門を広く開けて暮らすことができたのです。また悪魔を恐れていた神々たちも、クリシュナが守ってくださることを確信していました。ですから危機の最中にあっても神々は陽気でいることができたのです。ヴェーダに勧められている浄化儀礼を行わなかった人々は、クリシュナがただ信念と献身だけを受け入れることに確信を持っていました。ですから彼らはクリシュナ意識を実践して、全ての不安から解放されました。つまり神々から教養のない人に至るまで、誰もが至高主のいわれのない慈悲に頼ることができるのです。

着実さ

 逆境の中でも乱されない人は着実な人と言われます。悪魔バーナを懲らしめていたとき、クリシュナの着実さが示されています。悪魔バーナは多数の手を持っていましたが、クリシュナはそれらを一本ずつ切り落としました。このバーナは主シヴァと女神ドゥルガーの偉大な献身者でした。ですからクリシュナがバーナに懲罰を与えると主シヴァとドゥルガーはクリシュナに激怒しましたが、クリシュナはふたりを全く気になさいませんでした。

影響力

 誰の心にも影響を与えることができる人は影響力があると言われます。クリシュナの影響力について、『シュリーマド・バーガヴァタム』第10編43章17節ではシュカデーヴァ・ゴースヴァーミーはパリークシット王に次のように語っています。
 「親愛なる王よ、クリシュナはレスラーに対しては稲妻として、一般の人たちにとっては最も美しい人として、若い女性にとってはキューピッドとして、牛飼いたちにとっては最も親しい親戚として、不徳の王に対しては最高の支配者として、両親のナンダとヤショーダーに対しては赤ちゃんとして、ボージャの王カンサに対しては死の権化として、愚者に対してはただの石として、ヨーギーに対しては至高絶対真理としての姿を現している。そしてヴリシュニの人々に対しては主はバガヴァーンであられる。そのような影響力のある立場で、クリシュナは兄バララーマとともに供犠祭場に現れた」
 全ての豊潤さ(ラサ)の源であるお方クリシュナがカンサの供犠祭場に登場したとき、さまざまな関係に従って主はさまざまな人々に対してさまざまな方法で現れました。バガヴァッド・ギーターにも、主は全ての人々に対して主との関係に応じた現れ方をなさることが述べられています。
 高い学識を持つ学者の中には、「影響力を持つ人」とは無視されるのが耐えられない人のことであると解釈する人もいます。カンサがマハーラージャ・ナンダを罵っていたとき、クリシュナはその性質を現しました。カンサを殺すのを手伝うようにヴァスデーヴァがクリシュナに頼むと、クリシュナは娼婦のように燃える目でカンサを見つめ、まさにカンサに飛び掛かろうとなさいました。

細かく気を配って衣装を召す

 着飾ることが好きな人はラリタと呼ばれます。ラリタとは衣装をまとうときに気を使う人という意味です。次のようなふたつの方法で主クリシュナはこの性質を現していらっしゃいます。主はときにシュリーマティー・ラーダーラーニーをさまざまなしるしで飾ることもありました。またアリシュタースラのような悪魔を退治に行く前の身支度で、主はとても注意深くベルトを飾られることもありました。

寛大さ

 自分自身を誰にでも与えることのできる人は、寛大な人と言われます。主クリシュナはいつも献身者に御自身を授けようとなさっているので、主よりも寛大な者はいません。献身者でない人々に対してさえ、クリシュナは主チャイタンニヤという姿で御自身を授け、解放をお与えになっていらっしゃいます。
 クリシュナは誰からも完全に独立したお方ですが、いわれのない慈悲から、宗教的な教えに関してはガルガ・リシに依存しています。軍事学を学ぶことに関してはサーティヤキに、そして助言のためには友人のウッダヴァに頼っています。